国内のスーパーゼネコンのひとつ、竹中工務店(本社・大阪市中央区)が「夢洲シフト」へ一段と大きく舵を切った。3月1日付で「夢洲MICE/IR推進室」と「万博推進室」を統合し、「夢洲開発本部」を設置することを発表。その本部長に代表取締役執行役員の難波正人副社長が就任することでも、その本気度が伝わってくる。建設通信などの業界紙が伝えた。
大阪府・市は2025年に開催する「大阪・関西万博」に加え、2024年にはIR開業を目指しており、今回の機構改革はその舞台とな夢洲プロジェクトの体制を強化するのが狙い。大規模な開発となることは明らかで対外的な窓口機能を一元化し、対応を円滑化する。新部署の設置期間は2026年2月まで。
竹中工務店は昨年10月1日付で「夢洲MICE/IR推進室」を新設。2017年10月には「万博推進室」設置していた。今回は機運の高まりを受け、この2つを統合し、発展させていく考えだ。スタッフに関してもトータルで30人程度だったが、今後は必要に応じて増員をはかると意気込む。
大手ゼネコンは昨年から相次いでIR関連の準備室を立ち上げている。大林組は「大阪万博IR室」を設置。鹿島は関西支店に「夢洲まちづくり開発推進チーム」、大成建設も「まちづくりIRプロジェクト」を設けている。
竹中工務店の本気度を受け、ライバル陣も追随することが予想される。