アルゼゲーミングテクノロジーズの声明によると、騒動の渦中にある日本のカジノ王、岡田和生氏が、香港の廉政公署(ICAC、汚職に対抗する独立委員会)が同氏に対して以前に課していた保釈条件から無条件で釈放された。
岡田氏は保釈の前、同氏の前の会社である株式会社ユニバーサルエンターテインメントによって出された詐欺と汚職の告発に関連して2018年8月に香港で逮捕された。
金曜にEメールで出された声明の中で、アルゼゲーミングテクノロジーズの代理人は、岡田氏が「香港のICACが今日午後無条件で彼を釈放したことを喜んでいた」と語り、「彼はもうICACへの報告の必要はなく、彼の保釈金は無条件で返金された」と付け加えた。
昨年の香港での逮捕は、ユニバーサルの大株主であるオカダホールディングスから2015年に1億3500万香港ドルをだまし取るよう企てたとしてユニバーサルの子会社、タイガーリゾートアジア(TRA)が創業者を非難した最初の訴えを受けて行われたものだった。岡田氏は、美術品の支払い目的で、担保や利息を要求することなくTRAからゴールドラック テック リミテッド(Goldluck Tech Limited)へ1億3500万香港ドルの貸し付けを行ったとされている。
TRAは、岡田氏がTRA名義の銀行口座から1600万香港ドルの無記名小切手を振り出し、その3日後にTRAの口座からその小切手に基づいて1600万香港ドルを取得したとされる2015年5月の2つ目の事件同様、貸し付けに関しても2017年末、岡田氏に対して香港高等裁判所への損害賠償訴訟を起こした。
岡田氏は2017年6月にユニバーサルとTRAの取締役を解任された。
岡田氏の釈放は、2016年のオカダ・マニラ正面外装のLED電球供給に関連した岡田氏に対する詐欺の告発を棄却したパラニャーケ市の検察庁による決定をフィリピン法務省(DOJ)が最近後押ししたことに続いて起こった。
しかしながらDOJは、オカダ・マニラの運営会社でTRAの子会社でもあるタイガーリゾートレジャー・アンド・エンターテインメントでの岡田氏の会長としての任期中に起こった詐欺容疑について同氏に対して告訴を行うことも勧めている。