日本版IRに向け、大きな動きがあった。「第1回ギャンブル等依存症対策推進関係者会議」が20日、東京都内で開催された。これは昨年10月に施行された「ギャンブル等依存症対策基本法」に基づき、内閣に設けられた依存症対策推進本部(本部長・菅義偉内閣官房長官)によって働きかけられたもの。業界紙などで報じられている。
「関係者会議」は、ギャンブル等依存症である者、その家族を代表する者、さらには関係事業者や有識者20人以内で構成し、内閣総理大臣が任命。IR推進本部による基本計画案の作成や施策の実施状況の評価結果の取りまとめの際に意見を述べる。この日の初会合では会議運営規則案のとりまとめや関係者会議の委員の紹介、意見交換などを行った。委員長には久里浜医療センターの樋口進院長が就任した。 委員は下記の15人。
(五十音順、敬称略)
▽阿部恭久(パチンコ・パチスロ産業21世紀会代表)
▽岡﨑直人(学校法人敬心学園日本福祉教育専門学校精神保健福祉士養成学科専任教員)
▽木所康夫(日本中央競馬会常務理事)
▽黒沢幸子(目白大学人間学部心理カウンセリング学科/同大学院心理学研究科特任教授)
▽小泉典章(長野県精神保健福祉センター所長)
▽佐藤しのぶ(NFCRノンファミリーカウンセリングルーム 心理カウンセラー)
▽田上啓子(特定非営利活動法人ヌジュミ施設長)
▽谷崎哲也(日本司法書士会連合会常任理事)
▽中村努(認定NPO法人ワンデーポート施設長)
▽浜田節子(経済アナウンサー)
▽樋口進(独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター院長)
▽増田悦子(公益社団法人全国消費生活相談員協会理事長)
▽松本恒雄(独立行政法人国民生活センター理事長)
▽ユウ(ギャンブル等依存症経験者)
▽吉倉和宏(一般社団法人全国モーターボート競走施行者協議会参与)
次回の関係者会議は3月上旬に開催。推進本部がこの4月にとりまとめ、閣議決定する予定の依存症対策推進基本計画案に関する意見交換などを行う。その後、計画案のパブリックコメントが実施される、という流れだ。