マカオのカジノ王、スタンレー・ホー(何鴻燊)博士が、金曜夜に香港の病院の救命救急室に運び込まれたという報道の後、「体調は良好」であると説明した。
地元メディアの報道によると、2009年に自宅で転倒した後、香港サナトリウム病院で5年にわたり24時間介護を受けていた97歳のホー氏の体調が金曜夜に悪化し、看護スタッフによって救命救急室へと運ばれた。
しかしホー博士の第3夫人でSJMホールディングスの取締役、陳婉珍氏とその娘のローリンダ・ホー氏の両方がその報道を否定した。
土曜、病院の外で記者団を前にして、陳氏と娘のホー氏はホー博士の「体調は良好」であると説明し、「なぜその様なうわさが出たのか分からない」と付け加えた。
金曜夜、最初にこのニュースを伝えたApple Dailyは、ホー博士の第4夫人のアンジェラ・レオン(梁安琪)氏と娘のデイジー・ホー氏を含む家族の複数のメンバーが病院のホー氏の元を訪れたとも主張したが、レオン氏はその後記者団に対して事実と異なると話した。
1961年に共同でSTDMを設立し、それに続いてマカオでゲーミングの独占営業権入札を勝ち取ったホー博士の体調については、2009年の転倒以来ずっと憶測を呼んでおり、転倒後は経営する複数の会社の支配権を様々な家族のメンバーに引き渡しながら徐々に公人としての生活から引退していた。その中には、2010年に彼が直接保有していたSJMの7%の全株式をレオン氏に移譲したことも含まれていた。
ホー博士は2017年6月、正式に香港の信徳集団(シュンタックホールディングス)の会長を退任し、娘であるパンシー・ホー氏がその役職に就いた。そしてSTDMのカジノ部門を担うSJMホールディングスの会長兼執行役員を昨年6月に退任し、デイジー・ホー氏がそのトップの役職に昇進し、レオン氏が同席会長として名を連ねた。
Inside Asian Gamingが報道した通り、自身もまたMGMチャイナホールディングスの同席会長兼執行役員であるパンジー氏は、先月SJMの支配をめぐって権力闘争らしきものを開始し、彼女の4つの会社がSJMの筆頭株主であるフォク・ファウンデーションと同盟を組み、その同盟は事実上同社の53%の支配権を得ることとなった。