フィリピンの財閥であるアライアンス・グローバル・グループは、ロドリゴ・ドゥテルテ大統領がカジノ開発の一時停止の解除を決定したことを受け、リゾート地のボラカイ島に2つ目の新しいカジノを建設する計画を推進すると明らかにした。
このプロジェクトは、メガワールドが開発を進めている150ヘクタールの複合レジャーリゾート施設のボラカイ・ニューコーストですでに進行中の一連の非ゲーミングプロジェクトと連動することになりそうだ。アライアンス・グローバル・グループとメガワールドは、ともに大富豪のアンドリュー・タン氏所有の企業。
同国メディアのABS-CBNニュースに送られた声明の中で、同氏は「ボラカイ・ニューコーストでのカジノプロジェクトを進めていく。すでに複数のホテルがあり、さらに建設を続けている」と述べた。
メガワールドの別の声明によると、同プロジェクトは「政府のすべての環境政策を遵守する」としており、同社は「島の環境保護に尽力する」と付け加えた。
ボラカイ・ニューコーストの60%が「緑とオープンスペースに充てられる」とも述べている。
同氏は、「感染拡大後、この島の観光産業が急速に回復することを期待している」と述べた。
アライアンス・グローバル・グループとメガワールドの両社は、すでにカジノ業界での経験があり、前者はリゾートワールド・マニラを運営するトラベラーズ・インターナショナル・ホテル・グループの50%の株式を保有している。トラベラーズは、サントラスト・ホーム・デベロッパーズが開発している10億米ドル(約1,100億円)のホテルとカジノを含むエンターテインメント・シティのウェストサイド・リゾートワールド・プロジェクトにも関わっている。サントラストは、香港に上場しているサンシティグループとメガワールドを主要投資家に数えている。
ドゥテルテ大統領は先週、新型コロナウイルスの感染拡大の財政的影響により、同国が新たな収入源を見つける必要があるとして、2018年にボラカイ島での新規カジノ開発に設けていた一時停止を解除した。