フィリピン証券取引委員会(SEC)は現在、サントラスト・ホーム・ディベロッパーズが、同社の少数株主に対して公開買付けを行う義務があるかどうかについて調査している。サントラストはサンシティ・ホールディングスがウェストサイドシティ・リゾートワールドにカジノホテルを開発するために最近取得した上場不動産会社。
インクワイアラー紙によると、サンシティが積極的にウェストサイドシティ開発に関わるようになる多層的契約を10月に発表して以降、SECは、フィリピン証券取引所に、サントラスト株の取引に関連する様々な記録を求める提出命令を複数回出しているという。
先週IAGが報じた通り、サンシティグループの子会社、フォーチュン・ノーブルは、2019年12月20日、サントラストの発行済株式の51%に当たる25.5億株の取得を完了させており、地元の不動産大手、メガワールド・コーポレーションが別の43.5%を、そしてオーロラ証券が残りの5.5%を取得した。
しかしながら、SECのアーマン・パン書記官は、SECはその市場・証券規制部(MSRD)を通じて、「サンシティグループによる同上場会社の支配権取得後に、サントラスト・ホーム・ディベロッパーズの少数株主への必須の公開買付けが実施されていないことに関して上がっている疑問は認識している。中でも特に、MSRDは、サンシティグループが、その完全子会社のフォーチュン・ノーブルを通じて公開市場でサントラストの支配権を得たと一般的には見られているために、公開買付の必要はなかったという主張を確認している」と述べた。
「中でも特に、MSRDは、サンシティグループが、その完全子会社のフォーチュン・ノーブルを通じて公開市場でサントラストの支配権を得たと一般的には見られているために、公開買付の必要はなかったという主張を確認している」と述べた。
公開買付のルールには、合計で上場会社の50%以上になる株式の取得には、独立したファイナンシャル・アドバイザーまたはそれに相当する権限を持つ者が公正と見なした価格で全発行済株式を取得するための買付けが行われなければならないと記載されている。
ウェストサイドシティ・リゾートワールドは、現在、メガワールドと、リゾートワールド・マニラの事業者であるトラベラーズ・インターナショナル・ホテル・グループによって、マニラのエンターテインメント・シティにある31ヘクタールの土地で開発が行われている。
ウェストサイドとサントラストの間で10月に結ばれた共同開発契約では、ウェストサイドとトラベラーズがウェストサイドシティ・リゾートワールドにあるメインホテルとカジノのプロジェクト用地を開発のためにサントラストにリースすることになっている。
サントラストの開発には7億米ドル(約768.51億円)の費用がかかる見込みで、土地の広さは約44,000㎡となる。