フィリピンの国家慈善宝くじ事務局(PCSO)は、捜査が政府高官にまで及ぶことが明らかになったことを受けて、大統領反汚職委員会(PACC)による運営への広範な捜査を歓迎すると話す。
PACCは金曜、現在行われているPCSO内の汚職疑惑への捜査は、PCSOの局員だけでなく、関係していた可能性のある他の政府高官も対象になることを発表した。
この捜査は7月の21,000店以上のロト及びスモール・タウン・ロッタリー(STL)店の閉鎖に続くもので、ロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、その際Factbookに投稿したビデオメッセージの中でこのように述べていた。「理由は大規模な汚職だ。我々と止めようとするまたは、PCSOにはびこる大規模な汚職への大規模捜査に入るという我々の願いを阻止しようとするいかなる裁判所からのいかなる命令にも従うつもりはない。不正だらけであり、契約はまるで汚職に賛同し、他の企業や人物に有利な形で作られているようだ。我々はそれを許したりはしない」
フィリピン・スターは週末、行政部の次官とされている政府高官が北ルソンとカラバルソンのSTL事業者たちから「賄賂として数百万」を受け取った疑いがあると伝えた。
その結果行われる捜査への対応として、PCSOのロイ―ナ・マルザン-ガルマ事務局長は、同組織にはやましいことは何もないと断言した。
事務局長は、「PCSOの記録は捜査のために公開されている。我々はPACCに協力する。なぜなら、政府に支払われるべき資金が回収され、意図された受益者に確実に渡るようにすることにおいてPACCとPCSOは大統領と一体だからだ。PCSOはPACCの捜査における新たな発展を歓迎する。PCSOの外に、不払いまたはSTLの業務における不正行為に関与する役人が他にいるのであれば、法が持つ全ての力に直面させる」と述べた。
PCSOでは、過去2年間に収益が大幅に増加しており、2017年には529.8億比ペソ(約1,147億円)へと34%の増加、そして2018年には635.6億比ペソへとさらに20%増加した。フィリピンの法律の下で、PCSOの収益の30%は、毎年様々な健康管理および慈善団体に寄付することが義務付けられているが、近年、資金がいつも指定された目的に使用されているとは限らないという多くの非難の声があがっていた。
大統領報道官のサルバドル・パネロ氏もまた7月、PCSOの収益のおよそ60%が汚職によって失われてきたと訴えた。