サンシティグループが、多層的な契約を通じてカジノ事業の世界展開をフィリピンへと拡大し始めており、その内容にはマニラのエンターテインメント・シティ特区で開発されている4つ目の統合型リゾート、ウェストサイドシティ・リゾートワールドのメインホテルとカジノの運営が含まれるようだ。
ウェストサイドシティ・リゾートワールドは広大な土地に広がる数十億ドル規模のレジャー・エンターテイメントタウンシップで、フィリピンの建設大手、メガワールドコーポレーションとリゾートワールド・マニラの事業者で、ゲンティン香港とアライアンス・グローバル・グループの合弁会社であるトラベラーズ・インターナショナル・ホテル・グループが31ヘクタールの土地に開発している。
火曜の朝に香港証券所に提出された報告書によると、サンシティグループはメガワールドと、オーロラ証券と呼ばれる会社との間で合意に達し、フィリピンに上場するサントラスト・ホーム・ディベロッパーズの全発行済み株式を取得する。契約の条件の下で、サンシティの完全子会社であるフォーチュン・ノーブルがサントラストの発行済み株式の51%にあたる25.5億株を一株当たり1.0比ペソ(約2.13円)で取得し、メガワールドが43.5%、オーロラが残りの5.5%を取得する。
サントラストのプレスリリースによって、同社が授権資本金を現在の30億比ペソというレベルから230億比ペソへと増やすことも明らかになった。
同社は、「フォーチュン・ノーブルとメガワールドがおよそ50億株の普通株を引き受ける予定だ」と述べ、その後「フォーチュン・ノーブルはサントラストに持つ過半数の支配権を継続して所有・維持し、メガワールドは少なくとも34%の株式を所有する」と述べた。
サンシティグループのサントラストへの投資に関連して、ウェストサイドとサントラストの間で共同開発契約が結ばれ、契約の下でウェストサイドとトラベラーズはウェストサイドシティ・リゾートワールドにあるメインホテルとカジノのプロジェクト用地を開発のためにサントラストにリースする。
サントラストは、当局の承認を待って「メインホテルカジノの単独事業者および経営会社」に指名される。
さらに広い敷地に広がるウェストサイドシティ・リゾートワールドのホテルおよびカジノ部分には7億米ドルの開発費がかけられ、約4万4千㎡のエリアをカバー、そして建物のフロア面積は18万2千㎡に及ぶことがすでに分かっている。
このハイエンドプロジェクトには、VIPとマスゲーミングの両方を合わせて400台のゲーミングテーブルと1,200台のスロットマシン、そして5つ星ホテルの客室400室と960台分の駐車場が含まれる。
サンシティは、サントラストの投資をCEOであるアルヴィン・チャウ氏からの融資提供によって賄う予定で、IAGはその貸し付けが3.5%という低い利息で提供されることを突き止めている。サンシティグループがサントラストの51%の株式を保有していることを考えると、そのウェストサイドシティのホテル及びカジノ開発からの収益はサンシティグループの香港に上場する子会社の財務諸表に組み込まれると見られている。
フィリピンのIR市場への参入理由を説明する中で、チャウ氏はIAGに対して、「近年急速に拡大しているフィリピンのゲーミング市場に確信を持っている。サントラストを通じてウェストサイドやトラベラーズと提携することで、サンシティはエンターテインメント・シティの中心部で独自の統合型リゾートを建設・運営することができる。アジアゲーミング界で最も速い成長エンジンの1つに乗って共に旅をすることを非常に楽しみにしている。サンシティブランドが世界に羽ばたき、世界レベルのエンターテイメントプロバイダー、そして世界をリードする統合型リゾートオペレーターになるという未来を描いている」と述べた。
ウェストサイドシティ・リゾートワールドはソレアリゾート&カジノとシティー オブ ドリームス マニラの間に位置している。