マカオのカジノ王、スタンレー・ホー博士の大家族が、ブルームバーグが新たに発表したアジアで最も裕福な一族ランキングの17位にランクインし、合算の資産は149億米ドル(約1兆5,698億円)にのぼった。
アリババグループの馬雲(ジャック・マー)氏などの第一世代の財産や、単一の相続人が保有する資産を除くこのランキングは、アジアの石油、不動産そしてテクノロジーリーダー企業の有力者たちの約4,500億米ドルという合計資産から構成されている。
ホー博士は1962年、3人の仲間と共にSociedade de Turismo e Diversões de Macau, SA (STDM)を共同で創業し、同社はそれから40年にわたってマカオのカジノゲーミングの独占営業権を保有していた。政府が2000年初頭にこの業界を自由化した際、STDMの子会社であるSJMホールディングスは、カジノコンセッションを付与された3社の1社に入っており、現在マカオで営業を行う6社の1社となっている。
現在97歳のホー博士の財産の大半が多くの相続人に分散されている。ホー博士はこれまでに4度結婚しており、4番目の妻である梁安琪(アンジェラ・レオン)氏はSJMの共同会長および執行役員としてマカオゲーミング界で現在も重要な人物となっている。また、博士には17人の子供がおり、その中にはメルコリゾーツ&エンターテインメントの会長兼CEOであるローレンス・ホー氏やMGMチャイナの共同会長兼執行役員のパンシー・ホー氏などがいる。
ブルームバーグのランキングの中でゲーミングからその財産を築いてきたのがホー一族だけであった一方で、アジアのゲーミングに利害を持つ一族は他にも少数あり、香港のチェン一族(182億米ドルで12位)はSJMホールディングスの9.6%の株式を保有し、オーストラリア、ベトナムそしてバハマのカジノ株を同社の宝飾品会社周大福を通じて保有している。
フィリピンのヘンリー・シー一族は、不動産会社のベルコープがメルコのシティー オブ ドリームス マニラの現地パートナーになっており、資産209億米ドルで8位にランクインした。